統合失調症

【CASE5】病気になったことを親のせいにする場合

監修:池淵 恵美先生(学校法人帝京大学 帝京大学医学部 精神神経科学 客員教授)

【CASE5】病気になったことを親のせいにする場合

高校生の息子(患者さん本人)が「人生が台無しになったのはおまえのせいだ」と言って統合失調症になったことを親のせいにしてきます。どうしたら良いでしょうか?

解説

「本人はつらいからそう言ってるんだ」といったんは言い分を受け止めつつも、本人の感情に巻き込まれて家族まで「親のせい」と自分を責めないようにしましょう。

統合失調症の発症について、「家族の関わり方が原因ではない」ことははっきりしています。
ただ、親としてはグサッとくる一言なので、受け止め方について家族SSTなどで練習すると良いかもしれません。
また、ほかの家族のことは客観的に見えるので、先輩家族からのアドバイスも役に立ちます。
患者さん本人にとっても病気を家族のせいにしてしまうと、本人が向き合うべき課題が見えなくなってしまうので、家族はちょっと距離を置いて眺めつつ、本人の感情に巻き込まれないようにしましょう。